2026年10月9日(金)、渋谷ヒカリエ ヒカリエホール(ホールA)にて「社内報アワード2026」表彰・交流イベントを開催しました。
「進もう! ICの力で。伝えるを超えて組織を動かす」をテーマに掲げたイベントには、全国各地から社内報・IC担当者約370人がご参加くださいました。その様子はまた、社内報ナビやプレスリリースにてお伝えいたします!
さて、ウィズワークスでは、社内報アワードの受賞作品を、実際に手に取って見ることができる「社内報ギャラリー」を運営しています。
2025年10月に開催された「社内報アワード2025」の表彰・交流イベント以降は、このギャラリーをより多くの方に活用していただこうと、「オープン・社内報ギャラリー」を開催。2025年11月から9月まで、毎月開催してきました。

2024年度の受賞作品をご覧いただける最後の開催日となった9月29日にも、さまざまな企業の社内報担当者が来場されました。
他社の社内報をテーブルに広げ、熱心にメモを取られる方。
その場で編集会議が始まる方々。
普段はなかなか見る機会のない他社の取り組みに触れ、自社の社内報づくりの参考にされていました。

そしてその傍らには、「オープン・社内報ギャラリー」を企画し、毎月立ち会ってきたある人物の姿が。

社内報アワード表彰・交流イベントでも目にしたことのある方も多いと思われる、印象的な佇まいの男性は、ウィズワークスのベテランディレクター、林さんです。

Wis-JORNAL編集部が林さんに、「オープン・社内報ギャラリー」を1年間開催してきた意図と感想を聞きました。
作品との出会いから、人との出会いへ。
――オープン・社内報ギャラリーを始めたのは、どんな思いからだったのでしょうか。
通常の「社内報ギャラリー」は、企画に悩んだときに「ちょっと行ってみようかな」と思えるような、図書館のような場所です。
応募企業の方はもちろん、まだアワードに応募したことがない方も、気軽に立ち寄って他社の作品に触れられる。仲間と一緒に来ていただいて、ここで編集会議をしていただいても構いません
実際、社内報ギャラリーを予約して、編集部の皆さんで来られる会社もあります。他社の事例を見ながら、次の企画について話し合いをされています。ただし、基本的には一社ずつの予約制です。
一方、「オープン・社内報ギャラリー」は、同じ時間帯に複数の企業の方が集まります。そこに、また別の面白さがあると思っています。
――企業同士の交流も生まれそうですね。
そうなんです。以前、表彰・受賞イベントで知り合った企業の方が、「オープン・社内報ギャラリー」で待ち合わせをして、それから一緒に別の企業を訪ねる計画をされていたこともありました。
作品を見ている人同士で「その企画、いいですね」と会話が始まったり、隣のテーブルで話していることが、思いがけず自分たちのヒントになったり。
いろいろな人が集まることで、自然に何かが生まれる。そんな場所にしたいと思って、始めました。

良い作品には、考え抜いた人の熱量がある。
――林さんは、受賞作品のどんなところに魅力を感じますか。
社内報アワードの審査にも長年携わってきました。僕はデザイナー出身で、デザイン畑を長年歩いてきたので、最初はどうしてもデザインから見てしまうところがあります。組版のルールが徹底されているか、色の使い方はどうか、といったところですね。
ところが、好きだなと思う作品は、必ずしもデザインがきれいなものばかりではないんです。
いちばん魅力を感じるのは、「目の付け所」なんです。
僕たちが企画を提案するときも、お客様に思わず膝を打ってもらいたいと思っています。「なるほど、そうか!」と腹落ちしてもらえるような切り口ですね。 社内報の読者に対する社内報担当者の立ち位置も、同じだと思うんです。

――見た目の完成度だけではない、と。
以前、誤字脱字もあって、デザインも決して整っているとはいえないんだけど、ものすごい熱量を感じる社内報があったんです。僕はそういう作品も大好きなんですよ。
読んだ人が何かを感じる。それは、デザインの力だけでどうにかなるものではないと思うんです。
例えば、100伝えたいことがあるとしますよね。それを物理的に40にせざるを得ない場合、60をただ削るんじゃない。100あるものを40に凝縮するんです。そこには、ものすごく考える力も、熱量も必要になります。
良い作品を見ていると、その熱量が伝わってくるんです。見出しの言葉一つでも、本文から単純に抜き出したものなのか、考え抜いて選んだ言葉なのかは違う。行間から、いろいろなものがあふれてくるような作品。そういう作品が好きです。
作品を見るだけで終わらない場所へ。
――これまで開催してきて、どんな手応えを感じていますか。
帰り際に「大変参考になりました」と言ってくださる方は毎回いらっしゃいます。
「実はこういうことで悩んでいたので、こんな作品が見られてよかったです」と、具体的に話してくださる方もいるんですよ。
でも改善すべきことも多いです。帰り際にいただいた感想から「ああ、先に聞いておけばよかった!」と反省することもあります。最初に悩みを聞いていたら、もっと参考になる作品をご案内できたかもしれないし、僕たちも何かお話しできたかもしれない。
作品を見てもらうだけで終わりにしない、そんな場所にしていきたいです。
――具体的に、どのような場所にしていきたいですか。
例えば、毎月テーマを決めて作品を集めてみる。中期経営計画を扱った企画だけを集める月があってもいいし、グローバル社内報の特集でもいい。
受賞作品だけでなく、これまでお付き合いのある企業の皆さんにも協力していただいて、テーマに合う社内報を紹介できたら面白いですよね。 昨年、2025年の表彰・受賞イベントのテーマは「進もう !ICのちからで│会社を変える あなたの力」でした。

2026年はさらに進化し、「進もう! ICの力で。伝えるを超えて組織を動かす」としました。まさに会場では、「伝えるを超えて」参加者同士が交流する姿が、多く見られました。
組織課題も解決方法も100社100通り。机の前でうんうん唸って悩み続けるよりも、一人でも多くの参加者から取り組みを聞き、自分の引き出しを増やしていく。思わぬ角度からの考え方、それにまつわる苦労話や乗り越え方を聞くたびに、引き出しは増え続けます。
「そうか、その方法があったか」と思わず膝を打ち、心に小さな種火が灯ります。「明日からやってみようか」という思いは、帰路の途中で一層強まります。道端に立ち止まって忘れないようにメモを取り、吊り革に捕まりながらヒントになった言葉を呟いてみる。そうして思いはどんどん膨らみ、大きくなっていくのです。

それから、これは私たちの課題ですが、ウィズワークスのメンバーにも、もっと「オープン・社内報ギャラリー」の場に参加してもらいたいと思っています。
来場された方に声をかけて、何に悩んでいるのかを聞いてみる。何か相談されたら、一緒に考えてみる。こんなにいろいろな会社の社内報と、それをつくっている人たちが集まってくださっているんですから。
言葉の花束を持って帰ってほしい。
――林さんにとって、社内報アワードはどんな場ですか。
以前は、社内報を一人で担当している方も多かったんです。そういう方が賞を取ることで、社内でも評価してもらえるようにしたいという思いがありました。
表彰式に来れば、同じ仕事をしている仲間にも出会える。お互いをたたえ合える。そういう場でもあったんですよね。今は規模も大きくなりましたが、やっぱり人と人が出会うことは大切だと思っています。
――表彰・受賞イベントにお越しになる皆さんには、何を持ち帰ってほしいですか。
ハートに火をつけて帰ってほしいです。
社内報を20年つくっている人もいれば、今年初めて担当になった人もいる。皆さん、それぞれの立場で何かくすぶっているものがあると思うんです。
悩みを共有することでもいいし、誰かの話に共感することでもいい。別の会社の担当者を紹介してもらうことでもいい。何か一つ、次の行動につながるものを持ち帰ってほしいんです。
僕たちスタッフは、一人ひとりが一本ずつ花を渡すように、参加者の方に言葉をかけていく。誰かがまた、その人に一本渡す。そうしたら、帰る頃には大きくステキな花束になっていますよね。帰るときには、言葉の花束を持って帰ってほしいんです。
10月9日のイベントが、皆さまにとってそんな場所になってくれたことを願います。
一冊の社内報との出会いが、新しい企画のヒントになる。
隣に座った担当者との会話が、長く続く交流の始まりになる。
「オープン・社内報ギャラリー」は、受賞作品を閲覧する場所であると同時に、そんな次の一歩が生まれる場所を目指しています。
※2026年受賞作品を閲覧できる「オープン・社内報ギャラリー」は、社内報ナビおよびメルマガにてご案内いたします。→メルマガ登録はこちら